【パプリカ】
ピーマンとそっくりの見た目ですが、肉厚で甘みたっぷりの食べやすいパプリカ。品種的には唐辛子やピーマンに近い野菜ですが、辛みや苦みが一切ないのが特徴です。食べやすい味から特にサラダとして人気ですが、煮込み料理や火を通してもおいしく食べられます。特にドレッシングや炒め物などの油と一緒に食べると栄養素の吸収が良いためおススメです。
〇歴史
パプリカはピーマンの仲間。唐辛子の一種。
ピーマンの原産地は南アメリカ。パプリカはハンガリーで生まれました。
ピーマンが世界中に広がったのは15世紀の終わりにコロンブスがヨーロッパへ持ち帰ったことからです。日本で甘味種のピーマンが来たのは明治時代初期、戦後食卓に定着しました。
〇パプリカの色の違い
パプリカは唐辛子の総称であり、肉厚で甘みのある品種に改良されたものです。パプリカは8品種もの色の違いがあり、よく見かける赤・オレンジ・黄色に加えて、緑、紫、白、黒、茶が存在します。
・赤色
赤色のパプリカは唐辛子に含まれる「カプサイシン」が多く含まれているため、唐辛子に近い赤色になっています。しかし、唐辛子と違い辛味はほとんどありません。他のパプリカと比べて甘みと酸味のバランスが良いとされています。
・黄色
黄色のパプリカにはビタミンCとルテインが多く含まれており、美肌効果や美白効果が期待されています。女性に人気の高い品種といえるでしょう。
・オレンジ
オレンジ色のパプリカは赤色と黄色の中間の栄養素を持っています。両者の栄養に加えてβカロテンが含まれており、老化予防や生活習慣病の予防に効果があるとされています。他のパプリカと比べて特に甘みが強いのが特徴です。
〇ピーマンとパプリカの違い
ピーマンとはナス科の一年草及びその果実で、唐辛子の栽培品種に分類されます。唐辛子とは異なり肉厚で、果肉は種子以外ほとんど空洞なのも特徴です。
パプリカはナス科の多年草であるトウガラシ族トウガラシの栽培品種。ピーマンと基本的なところは同じです。
植物学的にはほとんど同じという事になります。
海外ではトウガラシ属の中でもピーマンやパプリカやスイートペッパーと呼ばれており、いわゆる普通のトウガラシはスイートペッパーと呼ばれています。
〇味の違い
味に関してピーマンは苦みが強いことから子供の嫌いな食べ物の代表格。生で食べることは少なく、煮たり焼いたりしてから食べることが多い野菜です。一方パプリカは甘みが強く、生でもサラダやディップなどにして食べることができます。それぞれ良いとことがあるので料理法や状況に合わせて使うのがオススメです。
〇見分け方
①軸が小さい物
大きいものは成長しすぎで食味が劣ります。
②ハリとツヤがある
皮がピンと張っていて、ツやのあるものを選びましょう。
パプリカは古くなってくると透明な薄い皮の部分だけが縮れたように寄ってきます。
③全体的に濃い色
均一に濃い色をしたものを選ぶようにしましょう。
④中くらいの大きさ
大きすぎるものは成長しすぎだと考えられます。パプリカは成長しすぎると固くなってしまうので中くらいの大きさのものを選ぶようにしましょう。
〇保存方法
ビニール袋に入れて野菜室へ。1週間くらい持ちます。