【いちじく】
イチジクはイラクサ目クワ科イチジク属の落葉樹木です。西アジア、アラビア南部で、アダムとイブの話の中で出てくる”禁断の果実”とはイチジクの事で、古来からあったことをうかがわせます。
日本にはポルトガル人によって江戸時代に渡来してきたといいます。生で良し、干してより、古くから薬効があるとされてきたイチジク、その種類、旬について紹介していきたいと思います。
【特徴】
食用にされる部分、皆さんが通常食べている部分は、実は厳密には果実ではなく、イチジクの花に当たる部分なんです。いちじくは隠頭花序と呼ばれる花をつける木で、果実のように見える部分は、花軸が肥大化したもので、切ったときにつぶつぶのように見える花があるのがわかります。
【名前の由来】
いちじくは「無花果」とも書きますが、実際には花が咲かないわけではありません。実の中に無数の白い花を咲かせるのですが、外から見えず、花が咲かないように見えるからなのです。
【旬】
夏のいちじくの旬は6月~7月
秋のいちじくは8月~10月です。
【見分け方】
①お尻の部分が割れ欠けの物
無花果は完熟するとお尻の部分が割れるのが特徴です。ただし、割れすぎているものは完熟で傷んでいることもあるので注意です。
②果皮が赤褐色に染まっている
いちじくは熟すと果皮が赤褐色になるので、なるべく全体が色づいているものを選ぶようにしてください。緑色が目立つものは、果肉が固かったり、甘みが薄いことがあります。
黒っぽくなっていたり、果皮がしなびていたり傷が目立つものは、鮮度が低下していたり、味が落ちていることがあるので注意です。
③特有の甘い香りが漂っている
いちじくは熟すと特有の香りが漂うので、なるべく香りの良い物を選びましょう。但し香りが強くても柔らかすぎるものは、熟しすぎかもしれないので注意です。
【保存方法】
いちじくは傷みが早い果物なので、温度の高い場所には長時間置かないようにしましょう。ビニールやポリ袋に入れて冷蔵庫に入れてください。
【皮を剥く】
いちじくは皮を剥いて食べますが、先の方からではなく、軸の付け根の方から剥く方が綺麗に剥けます。
コンポートなどにする場合は固めのものを使うので手ではむけない場合が多いですが、そんな時はトマトのように湯剥きを使います。
沸騰している熱湯の中に漬け、軽く泳がしてから氷水に落とせばつるっと剥きやすくなります。