【長いも】
とろろや山かけは日本人にとってなじみの深い料理です。よく混同される山芋と長いもですが実際には定義が違う食材です。品種によって味や触感変わるので、それぞれに適した料理法を楽しんでみましょう。いずれも健康に良いとされる「ねばねば食品」であることも踏まえておきたいところです。
【山芋と長いもの違いとは?】
山芋と長いも、違いが判らずに食べていませんか?この違いについてご説明します。
〇長いもは水分量が多く粘り気が弱いです。すりおろした時もさらさらとしています。味わいがたんぱくなのが特徴です。
一般に長いもと呼ばれるのは、こん棒のような長くて太い形をしています。
〇山芋は粘り気が強いです。すりおろした塊がそのまま持ち上がるほどの強い粘りです。風味が豊かで甘みもあるのが特徴です。最小限の味付けで食べることができるためダイエット食品、健康食品としても人気です。
〇価格
同じ重さで比較すると山芋の値段は長いもの4~5倍ほど。天然物の自然薯は自生している場所を探すのが大変ですし、傷をつけず周囲の土を掘り出すのに手間がかかります。
【旬】
長芋の旬は年に2回あるとされ、春堀が出回る4~5月頃と秋堀が出回る11月~12月といわれています。
春堀の長芋はうまみがあり、美味とされていますが、秋堀の長芋は新じゃがといわれて重宝される秋に収穫されるじゃがいも同様みずみずしさが抜群です。
また、秋堀の長芋は皮が薄いために皮ごと火であぶっただけで食べるといったワイルドな味わい方も可能となっています。
【見分け方】
①太さが均一でまっすぐ伸びているもの
②ずっしりと重量感がある物
持った時にずっしりとしていて重みのあるものを選びましょう。水分を多く含んでおり、みずみずしいことが多いです。
③表面にハリがある
傷やシミがあるものは避けることをオススメします。
皮の色が肌色に近いつやのあるものが良いです。
④カットされている場合
切り口が白く、みずみずしい
長いもは時間が経つと切り口がだんだん変色してきます。なので、白っぽいものほど新鮮だといえます。みずみずしさが残っていることも新鮮さの証です。
【保存方法】
◆丸のままの長芋
丸々の状態の長芋はおがくずとともに箱に入れられているものはそのまま、むき出しの物は新聞紙に包んで風通しの良い冷暗所に置いておくようにすれば、1か月以上保存できます。
◆カットされた長芋
切り口が空気に触れていると乾燥するとともに参加が進んでしまうので、ラップでぴったりと包んで冷蔵庫へ入れましょう。1週間から10日程度は持ちます。
◆長芋を冷凍保存する場合
すりおろした場合冷凍用の保存袋に入れ、薄い板状にして冷凍する方法を取ります。使う際は自然解凍しないととろろの味わいが失われてしまうのでご注意ださい。
食べるときの事を考えると、すり下ろした状態で冷凍しておく方法がオススメです。
【栄養】
長芋の粘りにはオクラや納豆と同じく「ムチン」というぬめり成分が含まれていて、胃腸を保護する効果が期待でき、消化にも優れています。
また、ジアスターゼが豊富に含まれており、長芋の主成分のデンプンを消化するのを助けてくれます。その為長芋は生で食べることができます。