野菜マイスター@ジェダイ鈴木 blog

元八百屋による野菜・果物の見分け方講座

【バナナ】

どこのスーパーにいっても必ず見かける果物で、果物の中でも結構購入される率が高い方は多いのではないでしょうか?

色々な調理法があり、そのままでも持ち運びができ、単体でもすぐに皮がむけておいしく食べることができます。世界的にどんなフルーツよりも生産されているのもうなずけます。ちなみにバナナは世界で一番輸出量が多い果物なのだそうです。

今回は日本人が大好きなバナナについて紹介していきたいと思います(^^)

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【見分け方】

ポイント①

付け根がしっかりとしていて茎が太く短い物がオススメです。

生育環境が良いバナナは大きくてずんぐりとしています。房の付け根がしっかりとハリがあるかをチェックしてください。

房の茎が太くて短い物であればおいしいバナナです。

 

ポイント②

バナナの形が丸みを帯びているもの

一つの房で大きさがそろっていて、角が丸みを帯びた形をしているものを選んでください。

全体的に黄色になっていて青みがあまり残っていないものが良いです。

 

ポイント③

皮に黒ずみや傷がないものがオススメです。

なんせ海の向こうからくるので輸送中に痛むことがたまにあります。熟しすぎたり皮が割れたり黒ずんだ痛みや傷があるものは避けましょう。

【保存方法】

バナナは暖かいところで育ったため寒いのが苦手です。

冷蔵庫に入れると皮が黒くなって軟らかくなってしまうので冷やさないでください。冷やして食べたい場合は食べる30分位前に冷蔵庫に入れるとよいです。夏の暑い時期は風通しの良い涼しいところで保管をしてください。

【おいしい食べごろは?】

バナナの食べごろはシュガースポットと呼ばれる皮に黒い斑点が出てきたら甘さのピークとなります。

青みがあるものは追熟がまだ足りていないので全体が黄色になるまで常温保存がオススメです。

熟してくるとバナナの角が丸みを帯びてきて香りが強くなってきます。

皮に触って硬さがまだあるものはまだ早いので追熟がオススメです。

バナナが熟すと甘くなるのは酵素がでんぷんに変わるからです。でんぷんがさらに熟すとショ糖、ブドウ糖、果糖に代わります。多糖になって香りが強くなったころにシュガースポットが出てきます。

バナナは色によって甘みや効果が違いますので好みで食べ分けるのが良いですね(^^)/

 

【栽培されるところで糖度が違う】

バナナは栽培される標高で味が変わってきます。

スーパーのセールで100円くらいで売っているバナナと1袋298円くらいで売っているバナナって実は味が全然違うんですΣ( ゚Д゚)

大まかに3種類に分けられています。

・低地(ローランド)標高0~200m

・中腹部(ミッドランド)標高300~500m

・高知(ハイランド)標高650~900m

通常目にされている100円バナナは低地で栽培されているものではないでしょうか。

日本への輸出が90%を誇るフィルピン・ミンダナオ島では台風の被害も少なく、一年を通してバナナの栽培に適した気候です。

バナナは昼間、光合成によって成長に必要な栄養を生成します。低地の場合夜も暖かく、昼間に精製した栄養を夜間にも成長のために使用するので、収穫までの期間は約10カ月です。

一方で、値段の高いバナナは、山の中腹や標高の高い土地での栽培をしています。高地栽培では夜の気温が低くなることでバナナの成長が止まり、昼に精製した栄養を果実に蓄積していきます。

その為、成長もゆっくりで収穫まで約12~13カ月かかります。

昼夜間の寒暖差が大きいことが大切で蓄積された養分によって糖度が高く程よい酸味がありもっちりとしたおいしいバナナになります(^^)/

【低地栽培と高地栽培の味の違い】

低地栽培と高地栽培では味というか糖度も違ってきます。

低地栽培では糖度が18~20度

高地栽培では糖度が22~25度

くらいになります。

食感も高地栽培のほうがもっちりと密度が濃くより甘みを感じることができると思います。

シュガースポットがあった方が甘みがあっておいしいのですが低地栽培のバナナは食感が若干もさもさしてくるのでこちらは好みかと思います。高地栽培バナナは熟さないうちに食べても他のバナナとあまり味に違いがないように感じるかもしれません。

【バナナができるまで】

バナナは苗を育ててから収穫まで約11カ月かかります。

収穫は毎週行われており、その日のうちに畑のそばのパッキングハウスで箱詰めして冷蔵コンテナに積み込み、港に送られます。翌日には日本に向けて出港し、パナマ運河を通って公開日数で焼く1か月弱で日本の港に到着します。

 

日本に到着したバナナは青くそのままでは食べられません。

追熟加工業者によって1週間ほど室(ムロ)という部屋に入れられて追熟されたバナナは黄色くなり食べられます。

 【栄養】

●エネルギーを継続的に産出する

バナナにはデンプン、ブドウ糖、果糖、ショ糖などいろいろな糖質が含まれていて、それぞれには体内に吸収される時間が異なりエネグリー補給が長時間持続します。なのでマラソンランナーやサッカー選手などが試合前に食べるといわれています。

カリウム

フルーツの中でも特にバナナはカリウムを非常に多く含んでいます。これはナトリウムを排出する役割があり、高血圧に効果があります。長時間の運動による筋肉のけいれんなどを防ぐ働きもあります。

●ビタミンC

風邪の予防や疲労の回復、肌荒れなどに効果があります。

セロトニン

情緒を安定させ、精神をリラックスさせる効果のあるセロトニンという成分が豊富に含まれています。

●ビタミンB群

消化液の分泌を促すビタミンB1や粘膜を作るビタミンB2、血行をよくしたり、エネルギーの代謝を促すナイアシンなどのビタミンB群が豊富です。